ランチェスターの法則とは何か、どのように学ぶべきか、実践するとどうなるのか。ランチェスター戦略コンサルタントが解りやすく解説します。

このブログは当社代表の福永が、コンサルティング活動をするなかで、感じたこと、考えたこと、学んだことを書いていきます。お手伝いしている企業の成果を上げていくためのコンサルタントの頭の中身、いわば「ネタ帳」です。結果として、ランチェスター戦略理論と、その実効性を強化することになります。お役に立てば幸いです。


営業はバタフライ型からダイヤモンド型へ

  2016年06月17日


縮小市場下では

  • 1位は安定(脱落したプレイヤーの客を獲得すれば)
  • 2位・3位は戦略次第で黒字化できるかどうか
  • 4位以下は脱落

との一般的な競争パターンがある。

潰れそうな会社と付き合っていると、こちらがもたない。
潰れ無さそうな会社と付き合わなければならないし、 付き合う以上は、相手が潰れないように貢献すべきである。

「ヤンキーの虎」のBtoB版に思いをはせる

前回ブログで「ヤンキーの虎―新・ジモト経済の支配者たち」  から、縮小市場下でローカル・コングロマリットを実現する三点を読みとった。

①地縁・血縁の地域社会の情報網
②タイムマシン経営
③地元を知り尽くした企業が、顧客接点を強化して圧倒的な販売力をもつ

このうち、③が勘どころと、指摘した。
同書では、BtoC(生活者を対象としたビジネス)が語られたが、私(福永)は、BtoB(法人を対象としたビジネス)もまた、顧客接点の強化が生命線と思う。

顧客接点、すなわち営業の方法には、 取引関係を示すバタフライ型営業と、 取組関係を示すダイヤモンド型営業がある。

バタフライ型営業~取引関係~の限界

02_01バタフライ型とは、自社の営業担当者と顧客の仕入担当者が一点でつながる「取引」関係のこと。
取引条件は製品・サービスのQCDである。
Q:クオリティ(品質、機能)
C:コスト
D:デリバリー(納期、対応力)

このうち、コストが重視されがちである。

双方が、個々の取引の最適化(部分最適)を志向するので、 一円でも安く買いたい顧客と 一円でも高く売りたい営業担当者のせめぎ合いとなる。
どちらかが得すれば、どちらかが損をする。
WIN-LOSE関係である。
縮小市場下では過当競争となり、多くは売り手が損をする。 自ら限界がある。

ダイヤモンド型営業~取組関係~への挑戦

02_02一方、ダイヤモンド型とは、自社の営業担当者と顧客の仕入担当者を窓口としながらも、双方が全社で関係づくりを行う「取組」関係のこと。

取組条件は

・課題解決
・未来志向
・共存共栄

である。

課題解決とは、顕在している「通常業務ニーズ」に応えることは当たり前として、潜在している「業務革新ニーズ」や「経営戦略ニーズ」を顧客と共有し、その解決に貢献していくことである。

全体最適の視点で顧客の中長期の繁栄に貢献し、自社の他事業部門の事業拡大を図る。
WIN-WIN関係である。縮小市場下で生き残りたい企業と企業の戦略的互恵関係である。

取組関係づくりこそ、BtoB版ヤンキーの虎の勘どころではなかろうか。

以前から、私(福永)は地場卸業を本業とする会社(BtoB版ヤンキーの虎と思う)で、ダイヤモンド型営業による取組関係の推進をお手伝いしている。

なお、ダイヤモンド型営業・バタフライ型営業は、新しいコンセプトではない。
ずいぶん昔からある言葉である。
私は故水口健次氏の著書か、サプライチェーン・マネジメントの本か、どちらか忘れてしまったくらい前に知った。
いまこそ、注目すべきコンセプトと思う。