ランチェスターの法則とは何か、どのように学ぶべきか、実践するとどうなるのか。ランチェスター戦略コンサルタントが解りやすく解説します。

このブログは当社代表の福永が、コンサルティング活動をするなかで、感じたこと、考えたこと、学んだことを書いていきます。お手伝いしている企業の成果を上げていくためのコンサルタントの頭の中身、いわば「ネタ帳」です。結果として、ランチェスター戦略理論と、その実効性を強化することになります。お役に立てば幸いです。


一点突破

  2016年08月01日


顧客満足が重要であることに異存はないが、どうやって顧客満足を上げるかについて戦略性に欠ける企業が多い。
略とは狙い撃ちである。
総花的な戦略などはない。
どのように狙い撃つのかを考える前に、満足というものの構造を理解しておこう。

許容水準と期待水準

「期待水準」を超えると顧客は満足する。
顧客は商品やサービスを購入する前に、購入したらどのような喜びが得られるか期待をする。
その事前期待を上回ると顧客は満足する。
期待通りだと満足はしないが、不満ともならない。

顧客が不満を感じるのは「許容水準」を下回ったときである。
業界標準レベルなら、許容水準を上回る。
不満とはならないが、もちろん、満足もしない。
つまり、満足と不満の狭間に「満足はしていないが、不満ではない」とのグレーゾーンが存在する。

某社の仕事で、不動産賃貸住宅の仲介業者のサービス満足度調査の書類を見た。
すると、満足したのが17%弱で、不満だったのが7%弱、残りの77%弱が「満足も不満も特になかった」との結果であった。
グレーゾーンが最大多数なのだ。読者の会社はどうだろうか。
グレーゾーンとは、わが社へのロイヤリティが低い顧客である。
いつ失われてもおかしくない。

期待水準を一点突破せよ

スクリーンショット 2016-08-01 13.02.19

では、どうやって期待水準を超えるのか。
それは顧客の購買要素をいくつかに分けて、一つの要素で業界唯一、または業界ダントツの、突き抜けた価値を提供することに取組もう。
もう一つ、差別化された要素も欲しい。
だが、ほかの要素は許容水準を上回っていればよしとする。

たとえば、富士重工業スバルは「ぶつからない車アイサイト」で一点突破している。
ほかの要素は業界標準である。

この考えは米国のコンサルタントのフレッド・クロフォードの「ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略」で示された考えと近いので、ご興味あれば同書をお読みなるとよいだろう。